EU包装規制(PPWR)で知らないと危険|PAP・PET・ALU・GLマークの意味と対応

EPR・PPWR対応で求められる表示ルールを無料公開中

EU包装規制(PPWR)とは何か

EU包装規制(PPWR:Packaging and Packaging Waste Regulation)は、EU域内で流通するすべての包装に対して、リサイクル性・表示・削減義務などを統一的に定める新しい規制です。

従来の指令(Directive)とは異なり、加盟国ごとの解釈ではなく、EU全体で直接適用されるルールとなるため、日本企業にとっても対応の重要性が一層高まっています。

PPWRでは、包装材のリサイクル可能性の確保、過剰包装の削減、素材表示の明確化などが求められ、EPR制度とも密接に連動しています。

つまり、EUで製品を販売する企業にとって、包装は単なる梱包ではなく「規制対象」として管理すべき重要要素となっています。

PAP・PET・ALU・GLマークの意味と分類

PAP・PET・ALU・GLといった表示は、EUで使用される包装材の素材区分を示す識別コードであり、リサイクルや廃棄の適切な分別を目的としています。

それぞれの意味は以下の通りです。

・PAP:紙・段ボール(例:紙箱、クラフト包装)
・PET:プラスチック(ポリエチレンテレフタレート/ボトルなど)
・ALU:アルミニウム(缶、アルミ包装)
・GL:ガラス(瓶、容器)

これらのコードは、EU指令97/129/ECに基づき定義されており、包装材の種類を明確にするために使用されます。

重要なのは、この表示は単なる任意のマークではなく、EPR制度やリサイクル対応と連動する「管理情報」である点です。誤った分類や未表示は、各国の制度によっては指摘や是正対象となる可能性があります。

2026年に何が変わるのか
(PPWRの要点)

2026年以降、EU包装規制(PPWR)により、包装に関する要件が大きく強化されます。

まず、すべての包装について「リサイクル可能であること」が前提となり、設計段階からリサイクル性を考慮することが求められます。また、過剰包装の削減や、空間率(無駄な余白)の制限なども導入される予定です。

さらに、素材表示の明確化や分別に関する情報提供が強化され、消費者が適切に廃棄できる設計が必要になります。これらはEPR制度と連動し、企業側の責任範囲も拡大します。

つまり、従来の「包装するだけ」から、「規制に適合した設計・表示・管理」が求められる段階へ移行する点が最大の変更点です。

自社製品は対象か(判断基準)

PPWRの対象となるのは、EU市場で販売・流通されるすべての「包装」です。
つまり、製品そのものではなく、その外装・内装・輸送用を含むあらゆる包装材が対象となります。

具体的には、紙箱、プラスチック容器、ボトル、ラベル、緩衝材、段ボールなど、消費者に届くまでに使用されるすべての包装が含まれます。
越境ECや代理店販売の場合でも、EU市場に供給される時点で対象となります。

判断のポイントは、「その包装がEU域内で廃棄されるかどうか」です。
廃棄される前提であれば、素材表示やリサイクル性、EPR対応などが求められます。

そのため、多くの日本企業にとって、自社製品の包装はPPWRの対象となる可能性が高く、事前の確認が不可欠です。

未対応のままでは販売停止のリスク

PPWRへの対応が不十分なまま製品をEUで販売した場合、販売停止や流通差し止めのリスクがあります。

特に、素材表示の不備やリサイクル要件を満たしていない包装は、流通事業者や監督当局から指摘を受ける可能性があります。
実務上は、ディストリビューターや小売側で取り扱いを拒否されるケースも少なくありません。

また、EPR制度と連動しているため、未登録や不適切な申告は罰則や追加コストの発生につながります。

さらに、消費者や競合からの指摘によって問題が表面化するケースもあり、一度販売が止まると再開までに大きな時間とコストを要します。

EU市場では「販売前に適合していること」が前提となるため、事前の確認と対応が不可欠です。

日本企業が対応すべき実務
(EPR・表示・登録)

日本企業がEU包装規制(PPWR)に対応するためには、「EPR・表示・登録」の3点を実務として整理する必要があります。

まずEPR対応として、各国の制度に基づき生産者責任登録を行い、包装量の申告やリサイクル費用の支払いが求められます。フランスではCITEOなどの機関への登録が必要です。

次に表示対応では、PAP・PETなどの素材区分や分別情報を適切に表示し、消費者が正しく廃棄できる設計が求められます。

さらに、各国制度に応じたアカウント登録や識別番号の取得、必要に応じたデータ提出など、運用面での管理も不可欠です。

これらは個別ではなく、販売形態や国ごとに整理する必要があり、事前に一体で設計することが重要です。

企業が今やるべき3つのステップ

EU包装規制(PPWR)への対応において、企業が今すぐ取り組むべきステップは大きく3つです。

① 自社製品の対象範囲を把握する
使用している包装材(紙・プラスチック・ガラス等)を整理し、EUで廃棄される対象かどうかを確認します。

② 必要な対応を整理する(EPR・表示・登録)
販売国ごとにEPR登録の有無、素材表示(PAP・PET等)、必要なアカウントや識別番号を洗い出します。

③ 実務体制を構築する
申告・報告・更新対応を継続的に行うための社内体制、または外部パートナーを含めた運用設計を行います。

PPWR対応は単発ではなく継続管理が前提となるため、早い段階で全体像を整理することが重要です。

Swapsssができること

Swapsssでは、EU包装規制(PPWR)およびEPR対応に関わる実務を一括で支援しています。

・自社製品の対象範囲の整理(包装材の分類・適合性確認)
・EPR登録(CITEO等)および識別番号の取得
・包装材の素材表示設計(PAP・PET等)
・各国制度に応じたアカウント登録・申請対応
・年間排出量の管理・申告フローの構築
・規制変更に対応した継続的な運用支援

単なるアドバイスではなく、「販売できる状態」および「継続的に運用できる体制」まで実務ベースで対応します。

まとめ
EU包装規制対応で押さえるべきポイント

EU包装規制(PPWR)では、包装は単なる梱包ではなく「規制対象」として管理することが前提となります。

特に、リサイクル可能性、素材表示、EPR対応は必須要素であり、これらを満たさない場合は販売停止や流通差し止めのリスクがあります。

重要なのは、「対象かどうかを判断すること」「必要な対応(EPR・表示・登録)を整理すること」「継続的に管理できる体制を構築すること」の3点です。

EU市場では販売前に適合していることが前提となるため、事前の整理と対応が不可欠です。

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